Tadatsugu Shimazu3 reviewsFollowFollowOctober 12, 2007 文明は南北より東西に拡大する―― なぜなら気候の違いが少ないからだ。ふむふむなるほどねえ。こんな感じで現代に至る“人類史”の発展の違いを、気候などの環境の違いで説明しきろうとした野心的な作品。ヨーロッパとラテンアメリカの悲劇的な出会いに関する精緻な記述には、思わずうなずいてしまいかねない説得力がありました。 ただ、記述分量が少ないアジア圏で限界が露呈しています。中国が歴史的に内向きな態度を取ってきたことや、戦国時代に銃器を著しく発達させた日本が江戸時代に背を向けたのは、多分に政策の結果ですからね(こう書くと、環境によって政策が決まったんだ!とか突っ込まれそうだけど、それに対する反論は、例えば「1421」を読んでみてどう思いますか?と聞くことにします)。 とは言え、これだけマクロに人類史を解説してしまう筆者の力量には感心するばかり。冒頭に触れた文明の拡大に方角が影響する説も納得しやすいものがありました。ユーラシアを席巻したモンゴル帝国がベトナムやジャワで痛い目に遭ったことや、インドに勃興した様々な帝国が南北制服を果たし得なかったことなどから。 world-世界