Erika2,840 reviews88 followersFollowFollowSeptember 8, 2024著者の名前に聞き覚えがあった+題名に惹かれたので借りてみた。この著者は「ifの世界線 改変歴史SFアンソロジー」で読んで気に入ったらしい。この短編集も、どの作品も微妙に私たちの知る現実の世界とは違っていて、どういう世界なのかちょっとずつ明らかになっていくのが楽しい。表題の「本の背骨が最後に残る」も、「本」と「肺の無い本」との区別が読んでいるうちにしっくりくるのが怖い。「焚書」がここまで怖いイメージを持つものになるとは、著者の想像力ってすごい。他の話も、死んだあと動物に転化する世界の真実や、VR世界に自分の分身をインストールして嗜虐心と向き合う、とか、他の人の痛みを肩代わりする女性たちの話、とか、ある時突然一人の人間の上にだけ雨が降り続けてそのまま水死体になる、とか、19世紀の精神病院にSF的なひねりを加えたものとか、全て「絵」としてイメージするとマグリットの作品のように綺麗で静かで不気味なものが多い。どの作品も興味深く読めたが、今すぐもう一回読み返したい、と思うほどでもないので、星3.5。この人の書くSFファンタジー的?マジカルリアリズム的?世界、好きなので他の作品も読んでみるつもり。(「恋に至る病 (メディアワークス文庫)」は正直イマイチだったので、もしかしたら、私にはこの人の短編が合ってるのかも)dystopia horror science-fiction ...more