日本以外全部沈没 パニック短篇集 (角川文庫)

by 筒井康隆

地球の大変動で日本列島を除くすべての陸地が水没！　日本に殺到した世界の政治家、ハリウッドスターなどが日本人に媚びて生き残ろうとするが。時代を超越した筒井康隆の「危険」が我々を襲う。

13 pages, Kindle Edition

Published January 25, 2015

About the author

Yasutaka Tsutsui

筒井 康隆（つつい やすたか）は、日本の小説家、劇作家、俳優。ホリプロ所属。身長166cm。大阪府大阪市出身、東京都都内在住。日本芸術院会員。

大阪市に生まれた。天王寺動物園長だった父の影響を受け、幼い頃から博物的な世界に憧れを持つ。同志社大学に入学し、美学・美術史を専攻。

1965年に東京に転居し、本格的な作家活動を展開、第一短編集『東海道戦争』（1965年）を刊行した。同年、『時をかける少女』『48億の妄想』では、現実と非現実をつなぐ幻想のリアリズムによる、無気味なナンセンスSFのジャンルを開拓。『ベトナム観光会社』（1967年）と『アフリカの爆弾』（1968年）で直木賞候補となる。

Reviews

[Erika · Rating 3 out of 5]

母おすすめの筒井康隆。
前から聞いていた「農協月へ行く」はそこそこ面白かった(「農協ツアー」とか、1960年代の農協イメージを知らないと十分には楽しめなそう)けど、私が一番楽しめたのは「人類の大不調和」。
万博で、各国の不都合な歴史を展示する「ソンミ村館」とか「ビアフラ館」とかが出現し、日本政府が対応に追われて最終的に取った方法が面白い。
今出版されたらどうなるだろう。南京大虐殺って歴史の教科書から消されてない？？？

また、王道なタイムパラドックスの「黄金の家」、時代劇な「ワイド仇討」も楽しめた。

けれど、全体的に古臭く感じるところもちらほら。
1962-1976年の間に書かれた短編をまとめたものだからだろうけど、女性がすぐ犯されたり、下品なネタが多めだったりして、少ししんどかったりもした。

[Reeree]

2020年9月17日読了。

Kindle Unlimited

小説

表題作+10作収録。
・「日本以外全部沈没」
・「あるいは酒でいっぱいの海」
・「ヒノマル酒場」
・「パチンコ必勝原理」
・「日本列島七曲り」
・「新宿祭」
・「農協月へ行く」
・「人類の大不調和」
・「アフリカの爆弾」
・「黄金の家」
・「ワイド仇討」