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不當祈禱

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〈あなた〉と〈私〉……名前すら必要としない二人の、密室のような恋――幼い頃から自分を大事にできなかった主人公が、恋を通して知った生きるための欲望。西加奈子さん絶賛他話題騒然、至上の恋愛小説。

176 pages, Paperback

First published January 1, 2010

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Rio Shimamoto

32 books11 followers
Rio SHIMAMOTO (島本 理生) is a Japanese novel writer.

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Profile Image for Konatsu.
115 reviews12 followers
July 28, 2022
『ナラタージュ』で恋愛観をすっかり変えられてしまってから、ずっと読んでみたいと思っていた、『ナラタージュ』以外の島本理生の作品。『ファーストラヴ』があまりに話題になっていたから無意識のうちにほとぼりが冷めるまで待っていたのかもしれない。ともかく島本理生の本をまた読めることをとても楽しみにしていた。
待ち合わせ時間まで大阪駅御堂筋口の本屋さんで適当に手に取ってみたら、西加奈子が解説で「この世界にこんな凄まじい恋愛小説があるのなら、私はかけない、書く必要はない。そう思ってしまった。『あられもない祈り』は、作家である私を、徹底的に打ちのめした」と言っていて、一気に興味を持った。私が『ナラタージュ』を読み終わった後に感じた絶望感と似ている感じがしたから。
もしかしたらそれがいけなかったのかもしれない。これは『ナラタージュ』ではないのに、同じようなものを求めてしまっていたのかも。全体的な雰囲気や叶わない両想い、男側の複雑な妻との歴史、年の差恋愛、DV彼氏などの要素は『ナラタージュ』と重複していたけれど、正直読んでいてずっと置いてけぼりだった。『ナラタージュ』関係なく、いい本を読み終わった後の余熱というか余韻がほぼ残らず、圧倒されて感想を書き始めるまでに時間がかかるみたいなこともなく、淡々とパソコンを開けてしまった。めちゃくちゃ正直に書くと、全然わからなかった。もう少し理解できたのならもう少し楽しめたのかもしれない。
ドキドキきゅんきゅんさせられるのだけが恋愛小説じゃないし、キャラクターっていうのは好かれるためにあるものじゃないとわかりつつも、やっぱり誰一人として好きにはなれなかった。感情移入できなかったからかもしれない。完全にそれぞれの世界からシャットアウトされているような。はっきりと言わずとも分かりあっているようなメインの二人の世界(バブル)が他の誰も寄せ付けない、西加奈子のいう「つかめなさ」があるのはいいんだけど、それだけじゃなくて、読者としては全キャラクターから一線を引かれているような感じだった。「私」も「あなた」もフラフラしすぎて終始何がしたいのかよくわからなかった。恋愛はそういうもんだって言ってしまえばそれまでだけど、私は個人的に西加奈子が言っていたような、「ふたりが、ひとつになったとき」っていうのをほとんど感じられなかった。なぜこんなにもこの二人が惹かれあっているのかのも、やっぱりわからない。現実の恋愛は実際そういうものなのかもしれない、なんで惹かれたかもなんでまだ一緒にいるのかもわからないけれど同じ空間に居続けたりするのもあるんだと思うけど、なんか本当に近寄れなかったし、途中から私も興味をなくしてしまっていたかも。
『ナラタージュ』で感じたようなものを求めながらも、また同じやん、なんて読みながら思ってしまう自分もいた。「あなた」と「私」と直樹は、葉山先生と泉と小野くんの面影がありすぎた。雨の日に突然やってくる感じも、自ら火に飛び込んでいくような感じも、「俺は君のことが好きです」なんてことをこのタイミングで?っていう時に言ってしまうのも、葉山先生と全く同じ。自分を大切にできない、いつも生と死の間を彷徨っているような主人公は泉そのものだし、ひどくしてきたと思ったら突然優しくなる不安定で暴力的で孤独な直樹は小野くんだった。火傷を負ってしまうような溶け合うセックスも、何度も言ってるけど葉山先生と泉の間のものと酷似していた。
いつも強い主人公が好きなんじゃない。むしろなんらかの欠陥のある、弱くて孤独なキャラクターなんて大好きだ。少年カフカもカットニスも『高慢と偏見』のエリザベスも『キッチン』のみかげも、みんな欠点だらけだ。人間なんだからいうまでもないけど。それでも主人公にはやっぱり何かしらの成長をしてほしい。別に「いい」方向に進んでなくてもいいし、より深い闇にズブズブと沈んでいってしまってもいい。絶望感悲壮感溢れる物語なんて大好きだ。だけど「私」に関しては正直最初から最後まで何が変わったのかがわからなかった。最後はもしかしたら「あなた」をようやく断ち切れたのかもしれない。でもなんとなくいつまでも「私」は「あなた」のことを同じ愛しさと憎しみと後悔で思い出す気がするし、直樹みたいな人としか恋愛しない気がする。そういう恋愛も中にはあるのかもしれないし、Alain de Bottonが言うように私たちは馴染み深い形の愛しか受け取れないし与えられないのだとも思う。だけどなんだかな…とりあえず今は「私の好きなキャラクターリスト」にはランクインしないかな。もしかするとまた何年か経った後に、私自身ももっと恋愛経験を積んでから読めば感じ方も変わるのかもしれない。

うん、よくわからなかった!!!雰囲気は好きだったし、予定以上に時間かかっちゃったけど読んでてつっかえることもなくスラスラ読めたし、今回は二つ星。
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