日本人のための憲法原論

by 小室 直樹

日本人の知らない民主主義と憲法のすべて。
編集者シマジくんとの対話形式という、ユニークな内容で話題を呼んだベストセラー『痛快!憲法学』が読みやすい愛蔵版に! 学校では教わらない憲法と民主主義の「奥義」がこの一冊で分かる。

492 pages, Hardcover

Published March 1, 2006

Reviews

[Toshi · Rating 5 out of 5]

日本国憲法ももはや死んでいる。北朝鮮拉致問題を行政が国家の最優先課題として取り扱っていないことは、憲法として最も重要な人権を軽視しているからに他ならない。このような事態を放っている国民の代弁者である議会も機能していないし、国民もそれをとやかく言わない。だから日本の民主主義は死んでいる。三権分立も機能していない。日本の資本主義も死んでいる。官僚による専制政治だから。これらを問題と思わない我々日本人の知識の欠如が根底の問題である。この本は、世界（主にヨーロッパ）の歴史をひもときながら、どうやって民主主義や議会が言論の府として形成されてきたのか、資本主義がどうやって形作られてきたのか、そして成文憲法がどうやって成り立ったのかが説明されている。だから今の日本の何が問題なのかがよくわかる。

日本は今、欧米の列強に食いつぶされそうになったとき、先人たちの知恵でそれを乗り越えた明治維新と同様の危機に直面している。国政選挙の今こそ、改憲派・護憲派を問わず、多くの人が知っておくべき内容。