「いくら好きだからって、からだがすっぱくなりますよ、ほんとに呆れた。今日で三日、おすしつづきじゃないの」
召集令状を受けとってから、毎日のようにすしを食べたいと言い出す夫の弥一に対し、妻の貞子は呆れたように言った。
――『二十四の瞳』を著した壺井栄による、戦時下に残された家族の日常が描かれる短編作品。
※読みやすくするため、新字、新仮名に表記をあらためました。また、底本のルビは、一部を除いて省略しました。
著者:壺井 栄(1899-1967) 底本:「軍人援護文藝作品集. 第3輯」 軍事保護院 より 「五目ずし」
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