「文系学部廃止」の衝撃 (集英社新書)

by 吉見俊哉

2015年６月に文科省が出した「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」の通知を受け、各メディアは「国が文系学部を廃止しようとしている」と報じ、騒動となった。これは事の経緯を見誤った報道ではあったものの、大学教育における「理系」偏重と「文系」軽視の傾向は否定できない。本著では、大学論、メディア論、カルチュラル・スタディーズを牽引してきた著者が、錯綜する議論を整理しつつ、社会の歴史的変化に対応するためには、短期的な答えを出す「理系的な知」より、目的や価値の新たな軸を発見・創造する「文系的な知」こそが役に立つ論拠を提示。実行的な大学改革への道筋を提言する。【目次】第一章　「文系学部廃止」という衝撃/第二章　文系は、役に立つ/第三章　二一世紀の宮本武蔵/第四章　人生で三回、大学に入る/終章　普遍性・有用性・遊戯性/あとがき

209 pages, Kindle Edition

Published February 22, 2016

Reviews

[River C. J. Ander Lee · Rating 5 out of 5]

吉见俊哉先生这本“小篇巨制”非常具有启发性，让读者能在通过阅读和思考的基础上重新认识文科，重新评价文科，并且重新接受文科。至于如何从本书作为学术性较强的论著这一角度本身来评价本书，俊哉先生在书中论述的“Attack Me”范式裨益无穷：“批判对象具象化”堪称典范、“实证妥当性”近乎完美、“理论整合性”叹为观止、“结论有用性（原创性）”惟精惟一、“背景假设”鳌里夺尊、“提出替代理论”妙不可言。

[Alexander Song · Rating 3 out of 5]

近年来，中国高等教育也有类似的声音，文科不能直接创造经济价值，是否像理工科那样重要？包括在学科建设方面，文科一直处于弱势。读了这本书后发现， 类似的声音其实在一站后的日本已经出现。经过快一个世纪的发展，日本社会一直在辩论摇摆。其实，我们的社会也需要这样的讨论与思考。