年末、実家で、外食にと思って適当に本棚から引っ張り出した一冊。もともと中高時代の親友が面白かったっていうのを思い出して、今年の夏、これまた実家に帰ってきた時に市内の古本市で買った一冊。その読みやすさと引き込まれるストーリーに思わず一晩で一気読みしてしまったけど、すごい余韻。できれば中高時代に読みたかったけれど、成人式を一週間後に迎えた今、中高生とは違う視点から読めた気がして、これまたよかった。割と想像しやすい結末だったはずなのに、完全にやられました。彼の周りが一気に色鮮やかになっていった時、私の話じゃないのに、私の周り、私の家族や過去含め、私を囲むものすべてに、何かしらの色がついて、息吹いたような気がした。小説って、白い紙に黒字で書かれているから、どうしても想像するのはモノクロの世界が多いと思うんだけど(私だけ?)、タイトルや表紙通り、これほど色を感じたのは久しぶりかも。『羊と鋼の森』や『ノルウェーの森』でもその独特の肌寒さや澄んだ空気を体感したけれど、感覚でいうとそれらと似てる。今まで(今でもちょっと思うけど)YAや児童書って対象年齢を超えてから読むのって恥ずかしいものだと思ってたけど、それらの方が時に心惹かれるのはなぜだろう、心動かされるのはなぜだろう。これもきっと忘れられない、大事な一冊になるんだと思う。何だか元気もらった。なんかあったわけじゃないけど、少し救われたような気がした、何だかこれからもやっていけるような気がした。確かに扱っているテーマは重いものだった。親の不倫、堕落、中学生の自殺やいじめ…でも、たくさんのレビューにもあったように、それでも重さを感じずに読める、明るくて、希望に満ちた、やさしい本。