haru1 review1 followerFollowFollowDecember 16, 2023キャリアを築く道ではなく家庭を守る道を選び続け気がつけば70歳。自分で望んで進んだ道とはいえ、社会に認められる機会を持たないままおばあちゃんになったことに気づいた主人公は、これから死ぬまでの時間をどう楽しめばいいかに思い悩む。主人公が残りの人生に対して後ろ向きな気持ちと向き合い、葛藤しながらも自分が納得できる生き方を求めてもがいている姿に自分と似たようなものを感じとても惹かれた。ストーリーの中でも特に印象に残った言葉は「人生先が見えたら面白くない」である。この言葉は将来の不安を抱えて怯えながら生きている自分のこころにすっと入ってきた。不安や悩みが一気に解消されたというわけではなく、未来に希望を少しなら持ってみてもいいかもしれないぐらいの感覚ではあるが、将来が不安で行動するのが億劫になっているときには「人生先が見えたら面白くない」という言葉を思い出したい。