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今度生まれたら

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70歳になった佐川夏江は、夫の寝顔を見ながらつぶやいた。「今度生まれたら、この人とは結婚しない」夫はエリートサラリーマンだったが、退職後は「蟻んこクラブ」という歩く会で楽しく余生を過ごしている。2人の息子は独立して、別々の道を歩んでいる。でも、実は娘がほしかった。自分の人生を振り返ると、節目々々で下してきた選択は本当にこれでよかったのか。進学は、仕事は、それぞれ別の道があったのではないか。やり直しのきかない年齢になって、夏江はそれでもやりたいことを始めようとあがく。2大ベストセラー『終わった人』『すぐ死ぬんだから』の著者が放つ最新「高齢者」小説!

273 pages, Kindle Edition

Published December 3, 2020

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内館牧子

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December 16, 2023
キャリアを築く道ではなく家庭を守る道を選び続け気がつけば70歳。自分で望んで進んだ道とはいえ、社会に認められる機会を持たないままおばあちゃんになったことに気づいた主人公は、これから死ぬまでの時間をどう楽しめばいいかに思い悩む。

主人公が残りの人生に対して後ろ向きな気持ちと向き合い、葛藤しながらも自分が納得できる生き方を求めてもがいている姿に自分と似たようなものを感じとても惹かれた。

ストーリーの中でも特に印象に残った言葉は「人生先が見えたら面白くない」である。
この言葉は将来の不安を抱えて怯えながら生きている自分のこころにすっと入ってきた。

不安や悩みが一気に解消されたというわけではなく、未来に希望を少しなら持ってみてもいいかもしれないぐらいの感覚ではあるが、将来が不安で行動するのが億劫になっているときには「人生先が見えたら面白くない」という言葉を思い出したい。
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