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本書に収録された6つの短編も、連綿と続くその伝奇ロマンの一片。鬼や死霊、生霊などさまざまな「ものの怪」が登場するが、彼らがものの怪であることには、それなりの理由があるのだ。人間をたばかり、殺すことだけが彼らの目的ではない。この世に「怨み」があるから、ものの怪は存在するのである。
安倍晴明は、そんな彼らを退治することはしない。ものの怪の存在理由を明確にし、彼ら自身を納得させるのである。派手な活劇は登場しない。「蟇」では、我が子を殺された両親の怨みを、「鬼のみちゆき」では、男に捨てられた女の怨みを、晴明はじっくりと聞く。そして彼らの怨念を解きほぐしてやるのだ。
決しておどろおどろしいストーリーではない。むしろ、知らず知らずのうちに「怨み」を生んでしまう人間の哀しさが、一編一編の話からにじみ出ている。陰鬱(いんうつ)でもない。各話中で交わされる、晴明と博雅の会話が実にひょうひょうとしていて、ときにおかしさを物語に添えているのだ。
哀しさとおかしさの真ん中で、安倍晴明が涼やかに平安の人間と闇とを見つめている。(文月 達)
212 pages, Kindle Edition
First published August 1, 1988
しのぶれど
色に出でにけり(thâm tình chôn giấu)
我が恋は(mặt ngoài khó che)
ものや思ふと(xung quanh gạn hỏi)
人の問ふまで(thương nhớ ai chăng)
"Ngỡ là giống, hoá ra lại không. Nghĩ là khác, kì thực lại tương đồng. Hơn nữa mặc kệ giống hay không, tôi nghĩ tất cả hình thái trên đời này từ khi sinh ra đã mang theo hai mặt như vậy."