tomo22 reviewsFollowFollowReadSeptember 4, 2025①現代社会では「暇=退屈」と捉えられがち。しかし、哲学的に見ると「暇」は人間が自由にものを考えるための重要な条件。この本の目的は「暇と退屈を切り離し、暇をどう生きるか」を問うこと。②消費社会では、退屈を紛らわせるための商品や娯楽が大量に供給される。しかし、それは退屈の根本的な解決にはならず、「より強い刺激」を求める悪循環になる。資本主義は退屈を利用して消費を促している。③「暇を退屈にしない」ことが倫理的課題。暇を「消費や娯楽で埋める」のではなく、「自分の思考や創造」に向けること。真の意味での「暇」は人間を自由にする。退屈に直面することで「生の意味」を問うことが可能になる。
Tatsuya Matsubara56 reviewsFollowFollowNovember 26, 20232023-14。本来労働をしなくていい時間は貴重なものであるはずだが、我々はそれを「暇」=「退屈」であると捉え、必死に退屈しないようにするのであった。余暇と呼び、その時間を忙しく過ごそうと、趣味を行ったり、旅行に行ったり、自分を「楽しませる」=「忙しく」させようと必死である。更には、上達には苦労を伴うスポーツなどに精を出すのである。『楽しむことは、しかし、けっして容易ではない、容易ではないから、消費社会がそこにつけ込んだのである。「教育は以前、多分に楽しむ能力を訓練することだと考えられていた」by ラッセル』2023