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暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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暇とは何か。人間はいつから退屈しているのだろうか。答えに辿り着けない人生の問いと対峙するとき、哲学は大きな助けとなる。著者の導きでスピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど先人たちの叡智を読み解けば、知の樹海で思索する喜びを発見するだろう。2011年朝日出版社刊『暇と退屈の倫理学』、2015年太田出版刊『暇と退屈の倫理学 増補新版』と現代の消費社会において、気晴らしと退屈が抱える問題点を鋭く指摘したベストセラー、あとがきを加え、待望の文庫化。

409 pages, Kindle Edition

Published December 23, 2021

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September 4, 2025
①現代社会では「暇=退屈」と捉えられがち。
しかし、哲学的に見ると「暇」は人間が自由にものを考えるための重要な条件。
この本の目的は「暇と退屈を切り離し、暇をどう生きるか」を問うこと。

②消費社会では、退屈を紛らわせるための商品や娯楽が大量に供給される。
しかし、それは退屈の根本的な解決にはならず、「より強い刺激」を求める悪循環になる。
資本主義は退屈を利用して消費を促している。

③「暇を退屈にしない」ことが倫理的課題。
暇を「消費や娯楽で埋める」のではなく、「自分の思考や創造」に向けること。
真の意味での「暇」は人間を自由にする。
退屈に直面することで「生の意味」を問うことが可能になる。
56 reviews
November 26, 2023
2023-14。本来労働をしなくていい時間は貴重なものであるはずだが、我々はそれを「暇」=「退屈」であると捉え、必死に退屈しないようにするのであった。余暇と呼び、その時間を忙しく過ごそうと、趣味を行ったり、旅行に行ったり、自分を「楽しませる」=「忙しく」させようと必死である。更には、上達には苦労を伴うスポーツなどに精を出すのである。『楽しむことは、しかし、けっして容易ではない、容易ではないから、消費社会がそこにつけ込んだのである。「教育は以前、多分に楽しむ能力を訓練することだと考えられていた」by ラッセル』
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