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坊主失格

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ろくでなしの烙印を押された幼少期。太宰治にかぶれ、道化を演じた思春期。破綻した結婚・・・。話題の僧侶が、淋しさと不安に苛まれた半生と、坐禅瞑想との出会いを赤裸裸に語る。

Tankobon Hardcover

First published December 22, 2010

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小池 龍之介

15 books2 followers

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Profile Image for Taka.
716 reviews613 followers
September 9, 2018
Good, but a bit light on the content--


Quotes:

「慢」とは、自己をまるでいつも鏡に写しているかのように気にし、他人から見た自己の評価を気にする、ナルシスティックな心のあり方です・・・人間とは、自分の価値を認めてもらい、「自分はこんなにスゴイよ」というイメージをつくりたくて仕方がない生き物です。そして、他人からよく見られたいと思う以上に、自分自身の中で「格好いい自分だもんね」という安っぽいプライドを保ちたくて仕方がない。(25)

私は劣等感を克服しようという努力をするかわりに、「できないダメな自分」であるがゆえに安心できることを覚えていきました。水遊びができないがゆえにやめさせてもらえて、親と一緒にいられる。できるようになってしまえば親は安心してしまい、私のことを見守ってくれなくなるんじゃないかしらん、見捨てられるではなないのかしらん、と。(29)

心の奥底では「でくる」ようになり親が私を放っておくようになるよりは、「できない」おかげで「かわいそうに」とかまってもらえるだろう。そんな潜在的な思いがあったため、私は頑張ろうにも頑張れず、やはり劣等感を温存したまま、オルガン教室をやめさせてもらいました(30)

私のような劣等感まみれの人間にとっては「自分がいちばんダメなんだ」といじけることによって、自分ひとりだけがダメという差異化が可能となり、ある種のエリート性を手に入れてしまえるのでした。いわば、ネガティブ・エリート(68)

愚痴・無知:資格、聴覚などの五感が鈍くなるだけではなく、「自分は今ここにいる」という身体感覚そのものが麻痺してきて、身体操作が雑になります。たとえば、歩き方ひとつとっても、「考え事」の中に閉じこもりながら歩いていますと、徐々に悪しき歩き方のくせがついて、身体にスタンをかけるうえに美しくない歩き方が定着してしまいます。(80)

反対にネガティブな方向ですごさをアピールすればいい。「自分はこれだけダメな人間だ」「自分のほうが薬を飲んでいる数が多いぞ」「オレ様はもっとひどい病気にかかっている」といった、マイナス志向での「違い」です。意味を持つのは「違い」、すなわち落差(ギャップ)だけですから、方向がプラスでもマイナスでも、どちらでもかまわないのです。憧れや目標はあるものの、それが自分には実現できないものだとすると、自己評価が下がる。自己評価を下げないためには「それはそもそも価値のないものである」と評価そのものをつくり替えてしまったほうが手っ取り早い。しかもネガティブなほうが高い価値を持つと思い込んでしまえば、劣っていたはずの自分の価値が、その違いのぶんだけ吊り上がるということになります(108)

「見」の煩悩:「見」は自らの意見、自説に執着し、「自分は間違っていない」とかたくなに主張してしまう煩悩です。自説は間違っていたと訂正したときでさえも、「以前の考え」は間違いだとは思えるものの、反省した今現在の自分は正しい、という考えから離れられないようにできています(111)

仏道では「知識」と「智慧」を使い分けていますが、深層心理のレベルで心に刻みこまれ、本当に使いこなすことができるものが「智慧」であり、腹に落としこまれないままの情報が「知識」と大雑把に分類できるかもしれません。「タバコは身体に悪いからやめよう」が「智慧」で、「わかっちゃいるけどやめられない」というような必ずしも役に立たない情報が「知識」。ギャンブルをやめようと思ってもやめられない、借金をやめようと思ってもやめられない。思っていることとやっていることが一致しないことはすべて「智慧」が働かない「無知」の状態です。(113-114)

恋は相手を不安にさせれば支配でき、支配できれば愛されていると錯覚でき、ようやく淋しさがまぎれるのでした。(125)

嫉妬:「この人がこれほど憎悪にかられるのは、私のことをドウデモイイとは思えないからであって、その意味で精神的に私は彼女を支配できているのであーる」(130)

「自分は求められている」と喜び、心に刺激を与えたぶんだけ、その刺激への耐性=慣れが強まる。ゆえに次からは同量の刺激ではあまり感じなくなり、淋しさを癒やすことができなくなる定め。すると、麻薬の服用量を増やさざるを得なくなります。前と同じ快感を味わうためには、「前よりももっと愛されている。前よりもっと相手をいじめることができている。前よりももっと憎まれている。前よりももっと他人に影響力を奮って支配できている」と思いこまなくてはいけなくなる。(131)

DV: 「こんなはずがない。自分は恋人に暴力を振るうようなひどい男なはずがない。おかしい。彼女のせいだ」「君があんなイヤなことを言うせいで、つい暴力まで振るうような最低の人間に成り下がってしまったよね。お願いだから、僕にこんなことをさせないでほしいんだ」これに対して彼女は「ごめんね。殴るなんてツライよね。私のせいで・・・。これからは気をつけるから」(141)

Image: 「頼むから、これ以上、あんなに素敵だったキミの思い出を汚さないでほしいいんだ」と。いわば、私の脳内にある」素敵な彼女」という幻想を、現実の彼女が破壊している。それをやめて、私の厳格どおりにもう一度ふるまってくれ、と。それを聞いて彼女は「あなたは私のことなんかどうでもよくて、あなたの頭あの中にいる幻が好きなだけでしょ」と泣き崩れました。私は相変わらず、私のことをすべて受け入れてくれるエーテルのような、どこにも存在しない幻を愛していて、それゆえ、現実の彼女はひたすら私から拒絶されているように感じ、淋しさを募らせるのでした。こんなふうに、「キミがいるせいで理想のキミが壊れていくッ」と怒り出す・・・(144)
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